薬湯

こんなに高熱を出したのはいつぶりだろうか・・・。
もう何年もこんな高い熱を体験していなかった。

久々に新薬を投与した。ケミカルな薬はとっても利きが早い。
しかし、それに伴う身体への影響は大きい。
まさに異物、不必要なものを身体に投与した感覚。

五感のすべてが正常に機能しなくなる。
研ぎ澄まされていたような静まり返った感覚はなくなり、重たい物質が常に身体に迫ってくるような感覚で、その重くて鈍い感覚のみが強調される。映像もきれいでない色彩のものばかり。動くはずのない壁などがズームイン、ズームアウトを繰り返している・・・気がする。
物質的な肉体は硬直し、しなやかな動きはもはや出来ない。寝ていても身体の硬直が気になってつらい。

たった数日間飲み続けただけでここまで身体の機能を壊せてしまう新薬って素晴らしい効き目と恐ろしい破壊力だと思います。

そんな自分の身体に耐えられず、薬湯療法を本格的に再開。

薬湯は植物を乾燥させたものだけをじっくりと煮出したお茶です。
目的によって植物の種類を使い分けることができ、慣れてくると植物のブレンドも自分でできます。
私が使用している種類は、琵琶葉、スギナ、現の証拠、ケツメイシ、ドクダミ、センブリが主で、状況に合わせてブレンドしています。
時として、ラカンカ、クコ葉、車前草、月桃も用います。

普段何気なく飲んでいるものではありましたが、今回のような場合には、身体の排毒と清浄をかねて、一日約1リットル以上飲みます。
しかも、お茶というよりコーヒーではないの？というくらい、色が黒くなるほど煮出します。
これを、身体感覚が正常に戻ってきたな、と感じるまで続けます。

ケミカルなものと違って効き目は緩やかで即効性はありませんが、感覚が少しでも豊かであると思う人ならば、身体の内側から清浄化されていくのがわかると思います。

社会では、「デトックス」が流行していますが、お金をかけて排毒することがまるで素敵で素晴らしいことのように語れているけれど、そんなこと流行にのってすることではないと思います。
ブームが起きないと人は一人では何もできない、ということを強調しているようで悲しい。
悲しいけれど、それが今の日本人なのかな、と思います。

自分に見合った生き方、価値観をもっと養っていきたいところです。